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  • 2019.06.07 Friday

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    地域包括ケアの真髄 

    • 2019.05.26 Sunday
    • 22:38

      5月17日第10回プライマリ連合学会・WONCA(プライマリケアの国際大会)で、「在宅医療とコミュニティー」というシンポジウムの座長をさせていただきました。今回のシンポジウムでは、シンポジストの筒井孝子氏の講演がとても印象的でした。筒井氏は、初期からの地域包括ケア研究会のメンバーで、まさに現在の医療政策のブレインのお一人です。

    地域医療の第一線においては、超高齢期者が多病と複数の複雑な障害の連鎖の中で、医療の体制から言うとケアスパイラルの中で死を迎えるのが最も普遍的な死となり、もはや19世紀に生まれた近代医学を基礎に構築されている現在の医学では解決できない問題が山積していることを多くの医療者は気づき始めていると思います。私自身も新しい医学の構築の必要性を日々感じていますが、筒井氏のお話はこれに通じるもので、まさに「我が意を得たり」という内容でした。

    人々の健康課題や医療の問題が変化していることは、もちろん医療システムにも矛盾が蓄積し、それがもはや限界にきており、あちこちにほころびが見えているのが、現在の医療制度と言えると思います。

    私が勇気づけられたのは、地域包括ケアは、認知症を主病名とする晩期退行性病変を地域、社会の中心的プロブレムと考え、それに見合う医療システムを構築することを狙っているということ、同時に、多様性の社会が訪れる中で、患者個人の尊厳と価値に主軸をおいた新たな医療システムの構築を目的としていることを明確に述べられたことでした。

    私たちはまさにこの問題を地域の最も重要な課題として20年前から取り組んできました。今ではオレンジほっとクリニックは、北区全体を支える認知症疾患医療センター(医療生協として唯一)として、行政や地域のステークホルダーと密接に連携し、地域全体になくてはならない施設になりました。また、認知症が肺炎などの急性期の疾患にかかり入院が必要になったときも、梶原診療所の病棟に入院していただき、一切身体拘束することなく、尊厳とその方の価値に根差した医療と看護を提供できていることも私たちの誇りです。

    筒井先生の地域包括ケアの根源的な話をお聞きして、私たちが20年来取り組んできたことは、間違いなかったと確信しました。

    2040 年には1,000 万人を超える 85 歳以上高齢者が、単身者も含め、地域生活を送ることになります。それは、単に医療・介護サービスの需要が増えることを意味するだけでなく、介護は必要なくても、生活のちょっとした困りごとを抱える高齢者がこれまでにない規模で増加することを意味しています。

    多様性の社会が訪れる中で一人一人の価値に根差した医療を展開できるためには、認知症の旅に寄り添い、認知症の方と家族のメディカルホームとなる認知症疾患医療センターと、危機を支える病棟の機能をしっかり維持すること、加えて、ソーシャルワーク機能をさらに充実させなければならないと思います。

    1年、2年の近視眼的な議論に終始して、未来を支える元を失うのは愚の骨頂です。

    日本医学会総会のご報告

    • 2019.05.26 Sunday
    • 16:20

     2019年のゴールデンウイークの前半は、日本医学会総会2019中部(名古屋)で「超高齢社会におけるエンドオブライフ(EOL)ケアのあり方」というシンポジウムで講演してきました。

    医学会総会は4年に1回開催される医学系の学会の頂点に位置する学会です。

    4年前は、8年ぶり(2011年は東日本大震災のため中止となった為)に京都で開催され、地域包括ケアのシンポジウムの座長をさせていただきました。2007年まで日本医学会総会はほとんどが純粋に医学的な、分子生物学なテーマばかりで、地域医療や在宅医療、終末期医療の演題はほとんど見当たりませんでしたので、8年間で地域包括ケアや在宅医療をテーマにしたものが多くなり、まさに「病院の世紀から地域包括ケアの時代」への医学会の変化を映すものと感動した記憶があります。

    さて、今回の名古屋では「超高齢社会におけるエンドオブライフ(EOL)ケアのあり方」というシンポジウムで、「高齢非がん疾患患者の緩和ケアの課題と展望」というテーマで講演をしました。今回は在宅医療というより、エンドオブライフケアなどのテーマが目立った気がします。

    講演では、緩和ケア・エンドオブライフケアの歴史的なオーバービューと問題提起の役割でした。講演では、緩和ケアは、20世紀にがんで飛躍的に進歩し、学問として確立され、21世紀には非がん慢性疾患へ、そしていまや老年病のMultimorbidity時代に突入したことを報告したこと、医師をはじめとした専門職も、市民の意識も、政策それぞれ課題についてお話させていただきました。

     シンポジウム終了したその日にとんぼ返りをしましたが、マイブームの医学史展を見学し、その後、名古屋大学で、病棟の立ち上げで尽力してくれた金盛さん(現在は名古屋大学博士課程在籍)とセミナーの打ち合わせで久しぶりにお会いし、帰京しました。

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